去る7月末、シンガポール国立大学日本学科准教授のデボラ・シャムーン先生を招聘し、学生向けにレクチャーをしていただきました。7月26日は、学部生向けに、「アニメのファンダムーアメリカとシンガポールを中心に」というワークショップを開いていただきました。
アメリカ人であるシャムーン先生。十代のとき、初めてテレビで日本のアニメを見て、それ以来夢中になったそうです。アニメは、60年代からアメリカで放映されていますが、当初は、日本製とはわからない、SF設定のアニメ(「鉄腕アトム」、「鉄人28号」)や、アメコミ的な画のアニメ(「マッハGoGoGo!」)そして、ロボットアニメ(「マクロス」「モスピーダ」「サザンクロス」を合体・編集して一つにまとめた「ロボテック」)などが放映されましたが、徐々にファンは、日本のアニメだと認識していったそうです。
先生自身もファンクラブに所属し、月1回くらいのペースで集まり、ビデオテープで録画したアニメを鑑賞したそうです。日本語がわからない人がほとんどで、英語字幕つきのものがほとんどなかった頃、字幕なしで、意味がわからないけれども面白がって見ていたとのことです。その意味を知りたいがために、日本語を勉強する学生もたくさんいたとか。その一人が先生自身だったそうです。
いまやネットの普及で、日本で放映されたアニメが、ローカル言語の字幕つきで違法にアップロードされた「ファンサブ」と呼ばれるファンのボランティアで作られたものを、Youtubeなどのストリーミングサイトで簡単に見られるようになり、各種イベントもいろいろな州で開催されるにいたりました。
シンガポールでも、アニメはすでに自分たちの文化の一部になっているようです。SVで訪れたときもコスプレ文化はかなり盛んでしたし、日本語を話せる若者も多かったのもわかります。
とにかく、学生は、いろいろと質問し、たくさん交流ができて勉強になったようです。