スタジオとゼミの有志で、ロックオペラ「R&J」を観に行きました。舞台鑑賞は初めてという学生も多く、行く前からウキウキ。授業が終わってから、みな待ち合わせをして、夕食をとって、日本青年館ホールに来たようです。
原作は、シェイクスピアの「ロミオとジュリエット」。誰もが知るこの原作をどんな風にアレンジするのか、そしてロックオペラとは何なのか、行く前から期待が高まります。主役のロミオは、2.5次元舞台でも大人気の佐藤流司さん。ジュリエット役はダンサーとして有名な仲万美さん。それにあの大スター陣内孝則さんが、ロレンス神父役。還暦過ぎてもなおロックンロールです。
以下、学生の感想です。
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1。2年酒井友里
「ロックオペラ?なんかよくわからないけれど文化の最新って感じでカッコいい!」
それがオペラやミュージカルと無縁の生活を送ってきた私の、今回の公演への率直な感想だった。ロミオとジュリエット読んでみたかったし丁度いいかなぁなんて軽い気持ちで私は日本青年館ホールに足を運んだ。
公演が始まった。私の中途半端な期待はすぐにいい意味でボコボコにされた。想像をはるかに超えるスケールに圧倒され、すぐにR&Jの世界にのめり込んだ。ストーリーによって音量や音の広がりが効果的に操作されている音響技術と、主人公の感情や状況によって色や明るさを調整する照明技術。特にジュリエットが自害するシーンの、ピストルの音と照明が白い電球が数個だけ残して一気に消える演出には鳥肌が立った。それから役者さんの演技力、歌唱力、ダンスのスキルの高さにはプロの意識を感じざるを得なかった。私たちお客さんたちを楽しませるためにどれだけの練習をして、どれだけの思いを賭けているのだろうと思うと胸がジーンとした。そしてところどころにギャグを仕込んでお客さんを飽きさせないよう、気軽に楽しめるよう工夫されていたのも、劇初心者の私にはとても嬉しかった。また、フィナーレでは手拍子によって1階から2階のお客さんと役者さんまでホールにいるすべての人が、性別も年齢も職業も違うけれどもひとつになる一体感が感じられて、最後の最後にまた感動させられてしまった。音響に照明、役者さんのスキル、どれをとっても洗練されていて感動させられっぱなしの2時間10分だった。
この公演は私の中の様々なものを変えてくれた。ミュージカルやオペラ、演劇には今まであまり興味がなかったし、むしろ一歩引いて見ているくらいだったが、人を感動させ、勇気を与えるものだとわかり、もっとたくさん見たいと思うようになった。また、私は趣味でダンスをやっているのだが最近飽きてしまいやる気を失ってしまっていた。しかしジュリエットを始め大勢の役者さんのダンスを見て、刺激を受け、こんな風に踊りたいと再び踊るエネルギーを得た。なんならこのレポートが終わり次第踊るつもりだ。そして次の発表会では彼らのように、人に元気や勇気を届けられるよう努力しようと思う。
最後に、このような素晴らしい公演を見る機会を与えてくださり、本当にありがとうございました。