2019年8月7日付け東京新聞に、長寿アニメにおける声優交代に関する記事にコメントを載せていただきました。
キャラクターと声は、不可分に私たちの中のキャラクターイメージを作り上げています。有名な例では、ルパン三世の声を当てていた俳優山田康雄が亡くなった後、ルパンのものまねで有名だったコメディアンの栗田貫一が、まさに「ルパンの声」を引き継ぎました。しかし、人間には寿命があり、永遠に年を取らないキャラクターの声をずっと維持することは難しいです。
長寿番組になると、その運命は過酷です。「ドラえもん」の声優陣交代劇は、かなりの話題をよびました。でも、視聴者は慣れてくると、同じような声の中の”違和感”はいつのまにか補完、補正してしまうものです。今回も「サザエさん」の声優交代に関するものでしたが、違和感はいつしか”味”になっていくものです。
声の身体性について、ずっと研究してきて(まだ結果を出せていないのですが)、そこに東京新聞のインタビューが来たので、非常にタイムリーといえばタイムリーでした。今後も継続して研究するつもりですが、声って本当に不思議ですね。