2021年3月6日(土)10:00~16:00 オンラインでの開催となった、「科研費学会・第6回2.5次元文化を考える公開シンポジウム~2.5次元文化研究の最前線~」は、好評のうちに無事終了いたしました。ご参加下さった方、ありがとうございました!
リアルな会場ではおそらく不可能だった、海外からのご参加や、遠隔地からのご参加もあり、大変うれしい限りでした。午前中の理論パネル岩下朋世先生のマンガを2.5次元として考えるという問いは、漫画表現史からひも解いていく画期的な試みでした。清水知子先生の、ディズニーミュージカルはなぜ2.5次元と捉えられにくいのか、という問いから発した身体の政治学は、豊富な資料・文献とともに、体現的パフォーマンス、修辞的パフォーマンスという概念を援用したスリリングなご発表でした。川村覚文先生の「情動」をキーワードにした「ラブライブ!」に関するご発表も、儀礼を通じて信仰が生じるという構造を、多面的に分析され、情動を触発するメカニズムについての大きな問いを提示されました。
...明日のイベント 科研費学会・第6回2.5次元文化を考える公開シンポジウム~2.5次元文化研究の最前線~へのお申込みは、昨日締め切りました。多数のご登録ありがとうございました。
事前申し込みをしたにもかかわらず、まだリンクが来ていない方は、恐れ入りますが、事務局までご連絡下さい。
では、明日オンラインでお会いしましょう!
発表要旨
今日のポピュラーカルチャーにおいては、キャラクターを享受することがコンテンツ経験における主要な関心のひとつとなっている。「2.5次元」はこのようなキャラクター享受のあり方を代表する文化であると言える。この発表では「2.5次元」への理解を手がかりに、キャラクターをめぐる楽しみを提供するメディアとしてのマンガを捉えることを試みる。
2.清水知子(筑波大学)「アダプテーションと身体の政治学」
リンダ・ハッチオンの『ア ...
16:30~「アニメ業界 女性の働き方」というセッションに、東映アニメーションのプロデューサー柳川あかりさん、アスミック・エースのプロデューサー竹内文恵さんとともに登壇させていただきます。モデレーターは、アニメライターの川俣加さんです。配信も行うそうです。詳細はこちらへ。
芸術新聞社の『美人画づくし参』に、「「魔法少女」アニメにみる原風景」という論考を寄稿させていただきました。「魔法少女」アニメが、フェミニズムや女性をめぐる社会情勢と連動しながら、どんな少女を描いてきたかについて書きました。
美人画は、男性作家による男性に欲望される女性、またはそれを内面化した女性作家によるものから、現在は、グロテスクな内面もあえて描くような、女性作家によるリアルな女性像に変わってきているそうです。それを「第二世代」とよび、1995年前後生まれの女性作家たちだとか。彼女たちに大きな影響を与えているものの一つが、アニメ『美少女戦士セーラームーン』(1992~97年)だそうです。確かに、再放送を含め、『セーラームーン』洗礼をうけた少女たちは ...