2015年10月17日
「ミュージカル美少女戦士セーラームーン」鑑賞感想1
2.5次元ミュージカル・ライブシアター
「ミュージカル美少女戦士セーラームーン」鑑賞感想1

ぽぷすた2年の阿部くんが、2.5次元ミュージカル「美少女戦士セーラームーン Un Nouveau Voyage」の感想を寄せてくれました。


9月、渋谷にあるAiiA 2.5 Theater Tokyoでミュージカル「美少女戦士セーラームーン」を観賞してきた。


 まず、観賞をする前に、感じたことをいくつか挙げていきたい。一つ目は、案の定、圧倒的な女性ユーザー数。会場に入る前に、少しの時間会場の外で、お客さんのようすを観察していたところ、来る人来る人みんな女性であり、ほとんど男性の方は見ることができなかった。前学期では、ミュージカル「テニスの王子様」を見に行った際には、ちらほらと男性のお客さんを見ることができたのを覚えていたので、やはり、原作のファン層などが関係しているのかなと感じた。また、二つ目は、タキシード仮面を演じる、大和悠河さんのファンの面白さ。おそらくだが、セラミュに初めて行った人が、必ず驚いてしまうと思われるのは(実際に僕も驚きました)、一般の入り口の他に、大和さんのファン用の入り口が用意されていること。


 また、大和さんファンに関しては、観賞中にも面白いと思わされたことがあった。それは、セラミュの公演が始まり、話が進んでいく中、いきなり客席前方から、拍手があがった。何事かと思ったら、舞台上には、大和さんが登場していた。納得である。しかし、同時に、完全に舞台に登場する前から拍手があがるとは、あのファンの方々は何度目の観賞なのかも合わせて気になってしまった。このように、わかりやすいぐらいに大和さんのファンがいるからなのかわからないが、大和さん、もとい、地場衛/タキシード仮面の出番に、若干力が入っていたというふうにも感じられた。


 では、続けて、セラミュの本編を見てみての感想をいくつか挙げていきたい。まずは、純粋に圧倒されたのは、登場人物的には、男性役も存在している中、出演キャストはすべて女性で構成されている点である。しかし、無理のあるキャストであるわけではなく、見ていてもすんなりと受け入れられるほどに、すばらしいクオリティだった。また、今作には、セーラーウラヌスという中性的なキャラクターも登場してきたが、このキャラクターの2.5次元化をするうえで、女性キャストの男役というのが効果的だったなと思った。また、登場人物に関しては、舞台上にセーラー戦士10戦士集まった迫力は、このミュージカルの中でも、見どころの一部であると感じた。この集合が見れたのは、セラミュを見に行ってよかったところである。


 加えて、今回の作品で、現セーラー5戦士を演じていたキャストさんが卒業とのことで、エンディングが、このことや物語の流れとリンクされて表現されていたのも特徴的だったように感じた。


 セラミュ自体は、初めての観賞で、原作自体も基礎知識程度しか知らなかったが、話に置いていかれるということもなく、照明や音、もちろん、歌などの演出により物語に引き込まれる作品であった。(二年阿部拓弥)


須川亜紀子
須川亜紀子
Akiko Sugawa-Shimada
横浜国立大学 都市科学部/都市イノベーション研究院 教授
Professor, Department of Urban Sciences/ Institute of Urban Innovation Yokohama National University
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