先日赤坂ACTシアターにて、ぽぷすた有志+αで、「ミュージカルリボンの騎士」を観てきました。平日というのに、当日券を求める人の列が長く、人気ぶりがうかがえます。それもそのはず、主演は乃木坂46の生田さん、ブラッド役には、「仮面ライダー鎧武/ガイム」の戦極凌馬役の青木玄徳(つねのり)さんなど、いろいろなところでファンが食いつく仕掛けがあるキャスティングです。
筆者にとっては、サファイヤの人生よりも、原作にはないヘケート(桜井玲香)とその母役(魔法でヘケートを生み出した魔女役)のヘル夫人のサイドストーリーが興味深かったです。サファイアは男、女どちらで生きるべきか、自分は肉体的には女なのに、と性同一性の齟齬を否定しますが、ヘケートは「私は私。人生を決めるのは、私でお母様ではない」と、サファイアの女の心を取り出して、ヘケートに与えようと禁忌の魔法を犯す母を否定するのです。
これって、フェミニズムですよね。しかも、ジェンダー平等時代の、「自分らしく」というのを体現している人物です。しかし、ヘケートもヘルも、魔力を失って、消滅します。かたや、女と男の両方の心で生 ...